
電車で寝るとスッキリしない?揺れと睡眠の相性
Calmoon睡眠ラボでは、「睡眠・休息を科学する」をテーマに、睡眠に関する科学論文を研究しています。そのなかから、あなたの生活にすぐ役立つ情報をピックアップしてお届けします。

通勤電車でうとうとしてしまうこと、ありますよね。でも、降りる駅に着いたときの目覚め方、なんだかスッキリしない…そう感じたことはありませんか?実は、電車の揺れと睡眠には、意外な関係があるんです。
電車での睡眠、なぜスッキリしない?
電車で眠ると、寝た気がしないのには理由があります。一番大きな要因は「揺れ」です。
電車は走行中、常に揺れています。この揺れが、実は睡眠の質を低下させているんです。研究によると、揺れがある環境では、深い睡眠段階に入りにくくなることが分かっています。
深い睡眠は、体の疲労回復に不可欠な段階です。電車の揺れによって、この深い睡眠に到達できないため、短時間眠っても「寝た感じがしない」「かえって疲れた」と感じてしまうんですね。
揺れが体に与える影響
電車の揺れは、体のバランス感覚を司る前庭系を刺激します。すると、脳は「体が動いている」という信号を受け取り、完全にリラックスできない状態になります。
さらに、揺れによって体が無意識のうちに緊張します。倒れないようにバランスを取ろうとして、筋肉が微妙に力を入れ続けるんです。この緊張状態では、質の良い睡眠は得られません。
また、急なブレーキや加速、カーブでの大きな揺れは、睡眠を中断させます。浅い眠りと覚醒を繰り返すことで、かえって疲労感が増してしまうこともあります。
音と光も睡眠を妨げる
電車内では、揺れだけでなく、さまざまな音や光も睡眠の質を下げる要因になります。
車輪とレールの摩擦音、駅のアナウンス、他の乗客の会話。こうした音は、脳を覚醒状態に保ち、深い睡眠を妨げます。
また、トンネルを出入りするたびに明るさが変わることも、睡眠には好ましくありません。脳は光の変化に敏感で、明るくなると覚醒しようとするからです。
座ったままの姿勢の問題
電車での睡眠は、ほとんどの場合、座ったまま、あるいは中途半端な姿勢で行われます。この姿勢も、睡眠の質を低下させる要因です。
首が不自然な角度で曲がったまま眠ると、首や肩の筋肉に負担がかかります。目覚めたときに首が痛い、肩がこっている…こんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、座った姿勢では血流が滞りがちです。特に足がむくみやすく、長時間同じ姿勢でいると、かえって疲労が蓄積してしまいます。
それでも電車で眠るときの工夫
とはいえ、長い通勤時間を少しでも有効に使いたい。そんなときに、少しでも快適に眠るための工夫をご紹介します。
まず、姿勢を意識しましょう。できるだけ背もたれを使って、首がまっすぐになるように調整します。ネックピローやタオルを丸めたものを首に当てると、首への負担が減ります。
耳栓を使うのも効果的です。完全に音を遮断するのではなく、適度に軽減してくれるタイプがおすすめ。駅のアナウンスは聞こえるけど、雑音は軽減される、というバランスが理想的です。
アイマスクで光を遮断することも、睡眠の質を高めるのに役立ちます。トンネルの出入りによる明るさの変化を感じずに済みます。
短時間の仮眠と割り切る
電車での睡眠は、「完全な睡眠」ではなく「短時間の仮眠」と割り切ることも大切です。深い眠りは期待せず、少しでも体を休める時間、と考えましょう。
15〜20分程度の仮眠でも、脳のリフレッシュ効果はあります。ただし、それ以上長く眠ると、深い睡眠段階に入りかけて中断されることで、かえって疲労感が増すことがあります。
降りる駅の少し前にアラームをセットしておくと、乗り過ごしの心配もなく、安心して目を閉じられますね。
夜の睡眠を大切に
電車での仮眠はあくまで補助的なもの。やはり、夜の質の良い睡眠に勝るものはありません。
電車で眠ってしまうのは、夜の睡眠が不足しているサインかもしれません。可能であれば、夜の就寝時間を少し早めて、十分な睡眠を確保することを優先しましょう。
参考文献
- 研究論文: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37114886/
この記事は参考情報です。健康に関する相談は専門家にご相談ください。
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